シマリス 「まも」との出会い

まもとは今は閉店されたペットショップで出会った。
大きなチェーン店の支店の一つだったが、清潔感も無く
店員数も少ない店舗だった。
まもがいたのは、2階の小動物コーナー。
悪臭の漂う店内に、所狭しと並べられた小動物用のゲージ
一際目の届かない場所に、何もないゲージがあった
「もらってください。元気です。」と書かれた張り紙。
床材もなく、隠れる場所すら置かれていない鳥かご。
冬の寒い日に、大した暖房も効かない店内で、
引っ掛けられたエサいれに、エサと一緒に丸まっている
片耳の取れかけた、頭がおかしな程膨れ上がっているリス
それが「まも」だった。

まもの戦い

翌日、気になって仕方なかったアタシは、
かつてハムスターを飼っていたゲージをもって
リスを引き取りに行った。
店員の態度は、めちゃめちゃムカついたが
いそいで引き取り、そのまま病院へ直行。
なんとか助けてやれないかと、先生に頼んだ。
今思うと、遠まわしに先生は治療しても仕方ないと
言っておられたのかもしれない。
お金も時間もかかるし、うんぬんかんぬん
それでも、このままこの子を死なせたくなかった。
寒々としたゲージで、満足にエサももらえず、
愛情を感じる事もなく、この世を去って欲しくなかった。
その日から、まもの戦いが始まった。
腐った耳はその日のうちに、切り落とされ
ハゲた頭の富士山のような膿の固まりを
投薬と手術を繰り返し、すこしづつ取っていった。
1年を過ぎた冬、頭骸骨に密着していて、
これ以上はとれない、麻酔ももう耐えられないだろうと
治療が終わった。

まもの一生

手術と投薬が終わり、まもはのんびりとした生活を送った。
1週間、もたないかも知れないと思っていた先生は驚いていた。
冬は暖かいチップと小屋の中で、夏はアルミボードの上で寝そべり
苺をたべ、くるみを食べ、おいしいものをたくさん食べた。
たまにゲージから脱走しては、水を飲みに帰ってきたり。
冬眠しそうなところを、必死で起こしたり(笑)
(冬眠すると、まもの体力では目覚める余力が無い為
冬眠させるわけにはいかなかったんです。)
そうして、まもは5年の月日を生きてくれました。

しまの独り言

アタシのした事を、エゴだとゆう人もいました。
痛い目、しんどい目にあわさず、そのまま楽に逝かせてやった方が
よかったんじゃないのかとも・・・。
アタシのした事が、必ずしも正しかったとは思いません
ただ、まもが苺を食べれたこと、くるみを食べれた事
暖かいチップのうえで眠れてよかったと思っています。
ペットショップは商売です。
グッズだけではなく、命を売っているんだと、
改めて考えさせられました。
小さな命が、無駄にならない世の中に
そう願う毎日です。

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