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Order Hexanchiformes (カグラザメ目)
Family Chlamydoselachidae(ラブカ科)

Chlamydoselachus sp.1 
 生きた化石といわれるラブカの歯化石。最近、日本の中生代、新生代の各地の地層より発見されている。ラブカの歯は特徴的で、中指を中心に3本の指を立てたような形をしている。現生種はChlamydoselachus anguineus 1種だが、化石は多くの種が報告されいる。現生種の咬頭の間に小突起があるが、化石ではこの標本のようにないものもある。

時代:後期白亜紀
産地:British Columbia,Canada

Chlamydoselachus sp.2
この標本は前回の標本と比較して、現生種Chlamydoselachus anguineus と同じように咬頭の間に小突起がある。現生種の学名でも良いと思うが、ここでは、前回の標本と違うということで「2」とした。

 

時代:後期白亜紀
産地:British Columbia,Canada

 

Family Hexanchidae (カグラザメ科)

Hexanchus gigas (Sismonda,1857)
後期中新世〜前期鮮新世から産出する。日本でも同じような標本が産出している。ただし、現生種 Hexanchus griseus のシノニムとも考えれるが、現生種で考えられない非常に大型の標本の報告もある。ここでは暫定的に表示の種を紹介する。

時代:後期中新世
産地:Antofagasto,Chile
Hexanchus microdon (Agassiz,1843)
後期白亜紀の地層から産出する。写真のようにサイズは小さい。日本の後期白亜紀から本種として報告があるが、その中にはサイズがもっと大きなものがある。Agassizが最初に記載した標本は簡単なスケッチでサイズがわからず、どのような種を指しているのか不明な部分もある。

時代:後期白亜紀
産地:Ouled Abdoun Basin,Morocco
Hexanchus agassizi  Cappetta,1976
始新世の地層から産出する。写真のようにサイズは小さい。白亜記から産出するH. microdon と非常に良く似る。日本のいわき市の漸新世から産出する個体も本種と同種かもしれない。白亜紀の種も含めて検討が必要である。

時代:始新世
産地:Harleyville,S.C.USA
Hexanchus andersoni  Jordan,1907
アメリカのカリフォルニア州の有名な産地Sharktooth Hill (中期中新世)から産出する。H.gigas よりやや小型である。日本の中新世から産出する本属は本種と同種になるのか比較が必要である。

時代:中新世
産地:Bakersfield,Cal.USA 
Hexanchus cf. collinsonae
小型の標本である。第一咬頭が第二咬頭より大きいことから、本種として報告されているが、H. agassizi と同種でないか考えている。

時代:前期始新世
産地:Stafford Country,Va.USA
Notidanodon loozi (Vincent,1876)
Hexanchus 属と似るが、第一咬頭が最大ではなく、真ん中付近の咬頭が最大になり、その周り(近心、遠心)の咬頭が徐々に小さくなる。日本の白亜紀からも同属の歯が産出する。


時代:暁新世
産地:Khouribga, Morocco
Notidanodon dentatus
本標本は遠心の咬頭の一部が欠けている。以前、紹介したNotidanodon loozi と、非常によく似ているが、本種は、白亜紀と種として、記載されている。N. loozi と比較して、N. dentatus の方は、歯根が低いことが特徴である。歯冠の咬頭数は少なくても、6個以上はある。

時代:中期始新世
産地:留萌郡小平町

Notorynchus primigenius (Agassiz,1843)
Hexanchus 属と比較して咬頭数が少なく、7個ぐらいしかなく、歯根も少し大きい。また、第一咬頭横の鋸歯の形態も異なる。日本から同属の歯の産出報告はあまり聞かない。


時代:前期中新世
産地:Aurora,NC.USA.
Notorynchus kempi Ward,1979
始新世のNotorynchus 属として本種が報告されている。結構、大型の種であり、前回報告した中新世の種との違いがはっきりしない。


時代:始新世
産地:Kazakhstan

Weltonia ancistrodon (Arambourg,1952)
咬頭数が多いので、ヘキサンカス科として本属を入れているが、あまりにもその形態は独特である。まず、第1咬頭が大変大きく、S字状にカーブしている。それに比べ、第2咬頭以下は小さく、ほとんど、同じ大きさで並んでいる。非常に不思議な歯である。

時代:暁新世
産地:Khouribga, Morocco

Weltonia burnhamensis Word,1979
前回50で紹介したWeltonia 属の始新世の種である。モロッコの暁新世の種と比較して第1咬頭がやや小さく、S字状にカーブも弱い。また、第2咬頭以下は徐々に小さくなる。


時代:始新世
産地:Essex,England

Heptranchias howelli
 カグラザメの歯と似て、多咬頭だが、カグラザメが1番目から、順次小さくなるのに、本属の歯は、2番目の咬頭より、3,4番目が大きくなるのが特徴である。化石としての、産出は非常に珍しい。現生種としては、エドアブラザメ1属1種である。

時代:前期始新世
産地:Ouled Abdoun Basin,Morocco

Family Orthacodontidae 

Sphenodus sp.
歯冠はほっそりと長く、切縁に鋸歯はなく、一見、Isurus 属、Cretolamna 属と間違うような形態である。しかし、歯根の形態が大きく異なり、二股に分かれることなく、歯冠底が平坦になっている。この標本のように歯根が残っている標本だと区別が容易であるが、歯冠のみが産出と区別は難しい。

時代:白亜紀
産地:北海道中頓別町 

Order Squaliformes (ツノザメ目)
Family Echinorhinidae (キクザメ科)

Echinorhinus brucus (Bonnaterre,1788)
非常に産出が稀なサメの歯である。歯冠、歯根ともにHexanchus 属と同じように薄い。チリ産の紹介のところでは種不明としているが、ここでは現生種を与える。日本から本属のサメの歯の報告はない。

時代:後期中新世
産地:Antofagasto,Chile

 

Family Squalidae (ツノザメ科)

Squalus sp.1
歯冠の幅が8ミリあり、大型のツノザメ属の標本である。歯冠に鋸歯がある。Megasqualus 属を使用する場合があるが、ここでは、Squalus 属とする。また、S. occidentalis の学名が与えられているが、ここでは、未定種とする。

時代:中期中新世
産地:Bakersfield,Cal.USA 

Squalus sp.2
Squalus sp.1属と比較して、小型で幅が2.5mぐらいである。歯冠に鋸歯はない。現生のツノザメと似るが、歯のみで種を決定するのは難しく、ここでは、未定種の2とする。

時代:鮮新世
産地:静岡県掛川市 

Isistius trituratus
ダルマザメの歯化石である。全体的にヨロイザメのような形をしている。歯冠は薄く、正三角形をしている。切縁は直線的で、鋸歯はない。歯根も薄く、幅広い。鋸歯がないことで、ヨロイザメの歯とは区別が付く。日本からの報告はない。現生のマグロなどに、丸く穴があいているのは、ほとんど、このダルマザメの仕業である。

時代:前期始新世
産地:Virginia,USA 

Dalatias lichia
ヨロイザメの歯である。Cappetta(1987)では、Symmorhinus属としているが、ここでは、Dalatias属を使用する。メジロザメ属の歯と似ているが、歯根が残っていると、その形態が全然異なるので、容易に区別がつく。また、本標本のように歯冠のみであっても、歯冠が薄く、かつ鋸歯が上向くことにより、区別が可能である。

時代:後期中新世千畑層
産地:千葉県鋸南町
岩間 豊標本

Order Pristriophoriformes (ノコギリザメ目)
Family Pristiophoridae(ノコギリザメ科)

Pristiophorus japonicus
ノコギリザメの眼から先に付いている吻部から遊離した吻棘である。歯ではないが、歯と同じエナメル質で形成されており、次から次へと、生え変わる。形はナイフのように薄い。日本の各地より産出するが、ほとんどが歯根が残っていない。この標本はわずかに歯根が残っている。遊離した吻棘で種を決定するのは難しいが、ここでは、日本産の現生種とした。

時代:後期中新世
産地: 千葉県鋸南町

Pristiophorus lanceolatus
前回紹介した種より、大変大きく歯冠だけで2センチを超えるものもある。現生種はここまで大きくならないため、化石種とした。しかし、日本からは同種と思われるものは産出はない。

時代:後期中新世
産地:Antofagasto,Chile

Order Squatinidae (カスザメ目)
Family Squatinidae(カスザメ科)

Squatina sp
カスザメ属の歯である。日本では、カスザメとコロザメの現生2種が確認されている。外国では、Squatina primaS. lerichei などの種が報告されているが、現生種を見た限り、歯のみで種を決定するのは難しい。大胆な推理だが、歯の形態から、カスザメはヒボダスなどの生きた化石かもしれない。

時代:中期中新世秩父町層群
産地:埼玉県秩父市

Order Heterodontiformes (ネコザメ目)
Family Heterodontidae(ネコザメ科)

 Heterodontus sp.
ネコ属の歯である。日本の漸新世からと、後期中新世以降から産出しているが、不思議と、サメの歯化石が多い、前〜中期中新世から産出がない。現生種は日本近海からは、H. japonicus H. zebra の2種があるが、後者は、あまり見かけることがなく、顎の比較ができていないため、未定種とする。

時代:鮮新世掛川層群
産地:静岡県掛川市

Heterodontus sp.2
漸新世芦屋層群から産出するネコ属の歯である。通常(現生)のネコザメの歯と比較して大変、細長いのが特徴である。芦屋層群から産出するこのように細長いタイプは新種ではないかと推測している。

時代:漸新世芦屋層群
産地:福岡県北九州市

Order Orectolobiformes (オオセ目)
Family Orectolobidae(オオセ科)

Orectolobus sp.
オオセの仲間の歯である。カスザメの歯と似るが、歯冠の切縁基部(両サイド)に少し高まりがあるのが特徴である。カスザメとして、混同されている場合も多く、詳細を調べる必要がある。オオセの仲間は現生で何種類も知られており、区別をするのは難しい。

時代:鮮新世掛川層群
産地:静岡県掛川市

Squatiscyllium sp.
Cappetta(1980)で、オオセ科の新属として記載した属であるが、Orectolobus 属でも、良いように思える。ここでは、その新属の紹介も兼ねて、本属の未定種とする。

時代:中期始新世
産地:Alabama,USA

 

 

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