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1 比準価格決定文は、次のように書く h13/3/9
合格する記載例
「近隣地域は○○市南部郊外の閑静な住宅地域であるが、近隣地域の地価動向は景気や雇用不安及び土地購買力低下等を反映して下落傾
向にある。採用した事例はいづれも直近事例であり、かつ、○○市南部郊外の住宅地域のものであり、価格牽連性を有している。時点修正や
要因比較は適切に行ったが、対象地に近く特に規範性に富む事例c及びeを重視し、事情補正の大きい事例dは参考に止めるのが妥当と判断
して調整のうえ、比準価格を12,500円/uと決定した。」
コメント 近隣地域の特性と採用した事例との関係、事例採用の理由等、試験では必ず記載すべきものは記載します。中庸値とか牽連性とか、試験では専門
用語を用いて書くようにします。
2 試験場には必ず√のついた、12桁表示可能な電卓を持参すること h13/3/9
地価公示の冊子には地価公示地の地積や間口奥行の比は書いてあるが間口や奥行の長さは載ってない。
これは、間口奥行比は官報公示事項だが、間口奥行の長さは官報公示事項ではないからである。
地積が300uで、間口・奥行比が1:1なら、間口、奥行の長さはそれぞれ平方根300である。
地積が300uで、間口・奥行比が2:1なら、間口の長さは平方根(300×2)である。
公示地の属する近隣地域の標準的間口の長さを求めるためルートの付いた電卓が必要ということになる。
又、ある年の年間時点修正率が93/100の場合、直線的に地価下落したとすればその年の半年分の時点修正率を求めるには、
平方根0.93で求められる。時点修正率は相乗積で求めるからである。
なお、不動産価格の計算は額が大きい上、端数の関係もあって12桁はないと足りない。
3 都市計画法、建築基準法の改正に注意h13/3/9 重大な改正で試験に出やすいので要注意。
(公布日 平成12年5月19日)
(施行日 公布の日から1年以内であり、平成13年5月18日になりそう)
○線引き制度の見直し
従来の線引き制度は、都市計画区域すべて線引きするとしていたが、線引きしていない市町村も多かった。
市街化調整区域に線引きされれば土地の価格が下がるなどの思惑があったためと思われる。
現在、都市への人口や諸機能集中は沈静化していて全国一律に線引きの必要性もなくなった。
そこで、線引きするかどうかを地域の実情に応じて原則として知事が判断し、都市計画マスタープランの中で決定することとなる。
○開発許可制度の見直し
市街化調整区域内の、市街化しつつある一定の既存集落等の区域及び用途等を都道府県の条例で定め、周辺環境と調和する
用途の建築物の建築の建築のための開発行為を許容する制度を新設。
従来認められていた既存宅地の特例は廃止され、許可制となる。
旧法による既存宅地の確認をうけた土地について行う自己の居住または業務の用に供する建築物の新築、改築または用途の変更については施行日から5年間の経過措置
がある。
4 鑑定評価の整合性h13/5/2
午後の問題の鑑定実務では、取引事例比較法や収益還元法の適用において、自己矛盾を生じないように留意すること。
5 収益還元法直接法で支払賃料を求める h13/5/12
収益還元法直接法は脚光を浴びており、今後も直接法の出題が頻繁になされよう。受験生はこの手法を修得することが重要である。
ちなみに収益還元法は学者や評論家からは絶賛されている手法であるが実務家である鑑定士からはあまり信頼されてない感があるのは、収益・費用・還元利回り把握
の困難性や複合不動産の土地建物への収益の適切な配分の困難性とそれらの数値いかんで収益価格は激変する事を常日頃実体験しているからからであろうか。
受験生なら実質賃料の求め方は誰でも知っている。
実質賃料=支払賃料+保証金運用益+権利金償却額及び運用益である。
しかし、実質賃料から支払賃料を求める方法は知らない人も多い。
支払賃料の求め方を知らないと直接法の解答は不可能である。
対象地の更地価格を、最有効の建物を想定して収益還元法直接法で求めるのに、まず、賃貸事例の実質賃料から比準して対象想定建物の実質賃料を求め、
この実質賃料から求めた支払賃料を対象想定建物の各階に設定するとき、支払賃料を計算する必要が必ず生じる。
この計算式は次のとおりである。重要だからよく覚えること。
月額支払賃料=実質賃料年額÷(12+保証金月数×運用利回り+権利金月数×年賦償還率)
6 店舗併用住宅地の収益価格算定法 h13/6/29
収益還元法直接法の適用にあたっては、対象標準画地の最有効使用建物の各階別支払賃料は、いきなり査定するのではなく、賃貸事例の賃料から比準して求める。
しかし郡部の近隣商業地などの鑑定評価においては、店舗の規範性に富む賃貸事例の入手は困難である。
だからといって、アパートの賃貸事例からいきなり対象標準画地の店舗部分の賃料を比準によって求めたら0点になろう。
それではアパートの賃貸事例しかない場合はどうすればいいかというと、店舗併用住宅は、通常1階が店舗、2階が居宅だから、
2階を基準階とし、賃貸事例のアパートの賃料から、対象標準画地上の店舗併用住宅の2階の居宅部分の賃料を比準によって先ず求め
次に基準階格差修正により、1階店舗部分の賃料を求めれば合格だ。
計算例を示すと、賃貸事例のアパートの賃料から比準して対象店舗併用住宅の2階部分の支払賃料を1,400円と求めたとする。
1階店舗部分の賃料は、基準階格差修正により、階層別効用比率を考慮して、例えば2階の賃料を0.7で除して2,143円として家賃収入を求めるのが正しい。
これを知らないと何度受験しても不合格となろう。
7 取引事例の選定 h13/7/16
取引事例比較法の適用において、鑑定対象地に類似している事例や、近くの事例を無批判に取引事例として採用していないか。試験では類似しているだけではだめで、
規範性に富む事例を採用することが重要である。
また、古い事例や補正の大きい事例や他の市町村に所在する事例を採用せざるをえない場合にはその理由を必ず記載すること。
取引事例比較法は毎年のように出題されているので、これらのことは非常に大切である。
8 土地収用法の一部改正 h13/12/23
平成13年、同法の大幅な改正が行われた。不動産鑑定士受験生は最大限の注意が必要。
主な改正点は事業認定関係では
1.起業者による事前説明会の義務付け
2.公聴会の開催の義務付け
3.第三者機関からの意見聴取の義務付け
4.事業認定理由の公表の義務付け
となっている。次に採決手続関係では
1.土地調書、物件調書の作成の合理化
2.収用委員会の審理手続における主張等の整理
3.代表当事者の選定
4.補償金等払渡しの合理化
となっている。
更に、収用適格事業が追加され、仲裁制度が創設され、生活再建措置が規定され、補償基準の政令化が定められた。
9 収益還元法はここがポイント h13/12/23
現実の土地利用状況は例えば500uの土地に100uの建物しか建っていないというように通常最有効使用の状態にないため、収益還元法直接法の適用にあたっては、
最有効使用を想定して算定することになるが、その想定しだいでは不合格になる。
想定不動産の容積充足率を算定し、容積充足率は100%以下で、かつ近隣地域の標準的な容積充足率と乖離しないようにする。
特に間違えやすいのは第一種低層住居専用地域の場合である。
第一種低層住居専用地域の500uの土地に、1階250u、2階250uの建物を想定して収益還元法を適用したとする。
この場合、容積充足率は125%であり、100%を越えるから不合格である。
この地域は容積率が80%しかないことに要注意。
指定容積率、基準容積率、容積充足率の使い分けをしっかり把握したい。また、幅員4m未満の道路に接面する場合の基準容積率算定方法に特に注意されたい。
10 地域分析は広域的に h13/12/24
地域分析は現在脚光を浴びている。出題されやすいと思われるので充分身につける必要がある。
地域分析は近隣地域の範囲内だけで行うのでは不十分であり、より広域的な地域における不動産市場の需要供給動向を分析する必要がある。
最近の不動産市場は収益性を重視した取引が多くなってきているので、単に近隣地域の分析にとどまらず、広域的な市場動向の影響を受けて不動産の用途が決定
されたり価格が形成される傾向が認められる。
地域分析は近隣地域を含むより広域的な地域である同一需給圏を対象として次の事項について分析することが必要なのである。
1,個別の用途に応じた同一需給圏の判定
2,同一需給圏における市場の需給動向
3,同一需給圏における市場参加者の属性及び行動
11 試算価格の調整で留意すべき事項 h15/2/18
留意すべき事項は@ 「各試算価格の再吟味」と、A「各試算価格が有する説得力に係る判断」の段階に区分されるが、このうちAについては「対象不動産に係る市場
の特性」に係る事項について記載することが重要である。
「対象不動産に係る市場の特性」について合格する記載例は次のとおりであるが、この中で、同一需給圏の範囲・不動産需要者の特性・近年における不動産市場の需
給動向・市場での需要の中心となる価格帯 については必ず記載のこと。
(市場の特性)同一需給圏はJR両毛線、上毛電鉄線で、概ねA市、B市、C町の圏域である。
土地需用者の大部分はA市居住者が占めている。同一需給圏外からの土地購入者は少ない。A市北部のD地区で大規模な住宅地造成分譲が行われており、また景気
低迷を反映して安価な競売物件等が増加し、企業の営業不振等の影響もあって土地供給圧力が強い一方で、雇用不安や招来に対する不安等から土地需要は全般的に
弱く、地価は引き続き下落傾向が続いている。
土地は2,000万円程度、新築の一戸建物件は3,000万円程度が需要の中心となっている。
12 直接還元法とDCF法 h15/2/19
収益価格を求める手法としては、一期間の純収益を還元利回りで還元する直接還元法と、連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格を、その発生時期に応じ
て現在価値に割り引き、それぞれを合計するDCF法がある。
直接還元法では還元利回りが用いられ、DCF法では割引率及び還元利回りの両方が用いられるが、還元利回りは一期間の純収益から対象不動産の価格を直接求める
ときに使用する率であり、将来の収益に影響を与える要因の変動予測と予測に伴う不確実性を含んでいる。
これに対し、割引率は、DCF法において、ある将来時点の収益を現在時点の価値に割り戻すときに使用される率であり、還元利回りに含まれる変動予測と予測に伴う不確
実性のうち、収益見通しにおいて考慮された連続する複数の期間に発生する純収益や復帰価格の変動予測に係るものは除かれる。
以上のとおり還元利回りと割引率の相違点に充分留意されたい。
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