快感の発生メカニズムに関する研究

1.快感機構
人間の脳には快感を感じる組織と快感神経が存在する。
快感を感じる組織は主に視床下部周辺に存在し、快感神経
(ドーパミン作動性A10神経)がその中枢を貫通し、前頭葉へ
至る形をとっている。
ここで重要なことは、快感を感じる部位が、食欲、性欲、体温調節
水分調節、攻撃性等を行う中枢が密集している、視床下部とい
うことでありであり、また
視床下部は自律神経の中枢でもあるということである。



2.ホメオシタシスと快感の関係
ホメオシタシスとは生体を維持するため、体内の環境を一定に保
とうとする働きであるが
(体温、血中ブドウ糖濃度、酸素濃度、塩分濃度、水分、等生体を
維持するため必要な環境になるように保つ。)
このホメオシタシスは快感に大きく関係している。
それは、どうゆう事かと言えば、
体内に必要な要素が不足した状態に、必要な要素が供給されると、
大きな、満足感や快感を感じる。(快感神経の興奮)
ところが、現在、必要な要素が満たされたいる場合に、同じ要素が、
供給されても、満足感や快感が生じず、過剰供給されれば、逆に苦痛が
生じるということである。
例えば、お腹が空いたときに、食事を食べれば、満足感やおいしいという
快感が生じる、ところが、お腹いっぱいになれば、食べるのが苦しくなる。
お腹一杯なの更に食べようとすれば、苦痛である。
もう一つわかりやすい例をあげる
暑いときのクーラーや寒いときの暖房は私たちにとって、暖かいという
快感を与えてくれる。ところがどうだろう。クーラーの効き過ぎや
暖房の効きすぎは、かえって苦痛である。
このように、視床下部では、その本人が意識しなくても、自動的、無意識に
欲求の発現を行ており、ホメオシタシスと欲求そして快感には大きな関係が
ある。

3.どのような時に大きな快感が生じやすいか
以上から判るとおり、快感は生体に必要な要素が不足した状態に、
必要とされる物質や要素が供給された場合に大きな快感を生じると
いえそうである。実を言うと、もう一つの快感要素もある。それは
生体にとって必要でないものや有毒物を体外排出するときにも、同様に
快感が生じるようである。これは、性欲求等に代表されると思われる。


4.快感の鈍化と復元
快感は、同じ種類の要素が供給されると、快感の度合いが減退するという
要素を持ち合わせている。例えば、おいしいものも毎日たべていれば、
最初ほどおいしく感じなくなる。また、感動する音楽や映画でも、何度も、
同じものを見ていると、最初ほどは感動しなくなる。
しかし、ある一定の時間をおくと、先ほどの食べ物の例でいえば、
おいしく感じたり、映画や音楽で言えば、再度感動することもある。
とくにこのような傾向は、興奮性の快感により多く認められる。
これは、快感神経での快感物質の分泌減少や受容体の減少等をうかがわせる。

5.快感の内在性
以上を総括して述べると、快感が生じる際は、必ず何かしらの「変化」
という要素があるといえる。これは、快感を感じるということは、
感覚器官が事象や周囲の「変化」を捕らえ、ある種の神経が興奮し、
生命電流が発生し、電位の変化パターンを自己に有益かどうかと
判断することになると考えられるからである。
したがって、全く変化がない状態では、神経の興奮が生じにくく、
快感も生じがたい、逆に変化の全くない状況にあると、苦痛神経が
興奮しだし、苦痛を感じることもありえる。
このメカニズムに関しては、脳科学の私の見解の中に述べているので
ここでは割愛する。
このように、人間生物は快感神経がほかの動物より発達している。
それは、一重に進化には「変化」という要素が必要であり、生物の本能が
変化を求めていることが人間のこころの無意識に影響いているのは、ほほ
間違いないと言えそうである。

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