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WBC 基準値  男性・女性:4,700〜8,700/μl 
白血球数 炎症性疾患や血液疾患の診断・経過観察に用いられます。白血球は細菌など異物の貪食・殺菌や免疫獲得など生体防御に重要な役割を果たしています。 
RBC 基準値  男性:400〜540×104/μl  女性:370〜490×104/μl 
赤血球数 貧血や多血症の診断に用いられます。赤血球は全身の組織や臓器へ酸素を供給します。 
HGB 基準値  男性:13.0〜17.0g/dl  女性:11.0〜15.0g/dl 
ヘモグロビン 貧血や多血症の診断に用いられます。ヘモグロビンは赤血球に含まれる血色素で、酸素や二酸化炭素を運搬します。 
HCT 基準値  男性:40〜50%  女性:35〜45% 
ヘマトクリット 貧血や多血症の診断に用いられます。ヘマトクリットは一定量の血液に含まれる赤血球の容積の割合(%)です。 
PLT 基準値  男性・女性:15〜35×104/μl 
血小板数 種々の血液疾患の診断に用いられます。血小板は出血を止める重要な役割を果たしています。 
 
MCV 基準値  男性・女性:83〜93fl 
平均赤血球容積 貧血の種類の鑑別に用いられます。MCVは赤血球1個あたりの平均容積です。MCV(fl)=HCT(%)÷RBC(×106/μl)×10 
MCH 基準値  男性・女性:27〜32pg 
平均赤血球ヘモグロビン量 貧血の種類の診断に用いられます。MCHは赤血球1個あたりに含まれる平均ヘモグロビン量です。MCH(pg)=HGB(g/dl)÷RBC(×106/μl)×10 
MCHC 基準値  男性・女性:31〜35% 
平均赤血球ヘモグロビン濃度 貧血の種類の診断に用いられます。MCHCは赤血球の一定容量に含まれるヘモグロビン濃度です。MCHC(%)=HGB(g/dl)÷HCT(%)×100 
W−SCR/W−SCC 基準値    
小型白血球比率/数 リンパ球に相当すると考えられます。
W−MCR/W−MCC 基準値   
中型白血球比率/数 単球・好酸球・好塩基球に相当すると考えられます。
W−LCR/W−LCC 基準値 
大型白血球比率/数 好中球に相当すると考えられます。
RDW−SD 基準値  男性・女性:50fl以下 
赤血球分布幅SD 赤血球大小不同症の検知、輸血のモニターなどに有用です。
RDW−CV 基準値  男性・女性:15%以下 
赤血球分布幅CV 小球性の貧血の診断に有用です。
PDW 基準値  男性・女性:15〜17% 
血小板分布幅 血小板凝集、赤血球とのオーバーラップなどの検知に有用です。
MPV 基準値  男性・女性:7〜11fl 
平均血小板容積 血小板造血機能、体内血小板動態などに有用と考えられます。
P−LCR 基準値   
大型血小板比率 血小板凝集、赤血球とのオーバーラップなどの検知、血小板造血機能などのモニターに有用です。
PCT 基準値  男性・女性:0.16〜0.35% 
血小板濃度 赤血球のヘマトクリットに相当し、血小板数と同じ測定意義があります。
白血球5分類 基準値 

男性:
  NUET  41.2〜74.7%
 LYMP  21.2〜51.0%
 MONO 3.1〜8.0%
 EO   0.2〜8.4%
  BASO  0.2〜1.8%
女性:
 NUET 38.3〜71.1%
 LYMP 21.3〜50.2%
 MONO 2.7〜7.6%
 EO   0.2〜7.3%
  BASO  0.2〜2.0% 
白血球5分類 
各種病態の推定や血液疾患の診断に有用です。
【NUET (好中球)】
おもに感染などの炎症性変化、血液疾患などで増加を示します。
【LYMP (リンパ球)】
おもにウィルス性の感染症、リンパ性の血液疾患などで増加を示します。
【MONO (単球)】
体内の免疫機転と密接な関係をもち、慢性感染症などで増加を示します。
【EO (好酸球)】
アレルギー疾患、寄生虫疾患などで増加を示します。
【BASO (好塩基球)】
数が少なく、生理的に消失することもあります。慢性骨髄性白血病などで増加を示します。 
pH 基準値  男性・女性:7.35〜7.45 
血中pH 呼吸・循環機能、末梢でのガス交換、細胞代謝、酸塩基平衡の評価に有用です。 
pCO2 基準値   男性・女性:35〜45mmHg 
血中CO2分圧 呼吸・循環機能、末梢でのガス交換、細胞代謝、酸塩基平衡の評価に有用です。
pO2 基準値   男性・女性:80〜100mmHg 
血中O2分圧 呼吸・循環機能、末梢でのガス交換、細胞代謝、酸塩基平衡の評価に有用です。 
SO2 基準値   男性・女性:94.6〜98.2% 
血中O2飽和度 呼吸・循環機能、末梢でのガス交換、細胞代謝、酸塩基平衡の評価に有用です。 
Na+ 基準値   男性・女性:136〜146mEq/l 
ナトリウム 全身浸透圧の指標であり、体液量やホルモン異常、腎機能障害の病態把握に有用です。
Na+は、細胞外液に最も多量に含まれる陽イオンで、血漿浸透圧、pHの保持に重要な役割を果たしています。 
K+ 基準値   男性・女性:3.2〜4.8mEq/l 
カリウム 高K血症、低K血症の診断や腎機能障害の病態把握に有用です。
異常が高度となると、神経・平滑筋・心筋などの重篤な機能障害を起こす可能性が考えられます。
K+は、細胞内液に最も多量に含まれる陽イオンで、神経や筋肉の興奮性に関与しています。 
Ca++ 基準値   男性・女性:8.4〜10.2mg/dl 
カルシウム 副甲状腺機能の病態、ビタミンDの摂取・吸収状態の把握に有用です。
Ca++は、99%が硬組織(骨や歯)に含まれ、残り1%が軟骨組織や細胞外液に含まれます。血清Caは、副甲状腺ホルモン(PTH)、ビタミンD、カルシトニンが作用して腸での吸収、骨への出入り、腎尿細管での吸収によって調節されます。 
Cl- 基準値   男性・女性:97〜107mEq/l 
クロール 全身浸透圧の指標であり、体液量やホルモン異常、腎機能障害の病態把握に有用です。
Cl-は、Na+と共に細胞外液に最も多量に含まれる陰イオンで、血漿浸透圧、pHの保持に重要な役割を果たしています。 
尿沈渣 基準値   
尿沈渣 腎・尿路疾患の診断に有用です。
【赤血球】
出現する赤血球の形態によって出血部位の予測が可能です。
・均一赤血球
尿路・生殖器出血を伴う疾患(膀胱炎、前立腺炎、尿路結石、膀胱癌)
・変形赤血球
腎性出血を伴う疾患(糸球体腎炎、IgA腎症、腎盂腎炎)
【白血球】
白血球の増加は、腎・尿路系の炎症性疾患の診断に有用です。
【円柱】
円柱の存在は尿細管の一時的な閉塞を示しており、種類や量によって腎実質障害の診断に有用です。
【上皮細胞】
腎・尿路系の炎症性疾患の診断に有用です。
【細菌】
腎・尿路・生殖器系の感染症の診断に有用です。 
PT 基準値   男性・女性:10〜13秒(正常対照を併記する)
70〜100%(標準曲線より求める)
PT-INR(詳細あり) 
プロトロンビン時間 
出血傾向のスクリーニング検査として、また肝疾患の診断や抗凝血療法のコントロールに用いられます。
外因系凝固因子の量的・質的異常や各因子に対する抗凝血素の存在を反映します。、
PTは凝固因子のうち、フィブリノゲン、プロトロンビン、第V、VII、X因子が関与しています。 
APTT 基準値  男性・女性:30〜45秒(正常対照を併記する) 
活性化部分トロンボプラスチン時間 出血傾向の診断や術前の血液凝固スクリーニング検査として用いられます。
内因系凝固因子の量的・質的異常や各因子に対する抗凝血素の存在を反映します。
APTTは凝固因子のうち、フィブリノゲン、プロトロンビン、第V、VIII、IX、X、XI、XII因子、プレカリクレイン、高分子キニノゲンが関与しています。 
Fbg 基準値  男性・女性:170〜410mg/dl 
フィブリノーゲン 出血傾向・血栓傾向のスクリーニング検査やDICの診断や経過観察に用いられます。
フィブリノーゲンは肝臓で合成される血漿蛋白でトロンビンの作用によりフィブリン凝塊を形成して血液の凝固と止血に関与します。 
TTO 基準値  男性・女性:70%以上 
複合因子
(トロンボテスト) ビタミンK依存性凝固因子の第II(プロトロンビン)、VII、X因子の活性を反映しており、内因性凝固阻害物質のPIVKA(protein induced by vitamin-K absence or antagonists: ビタミンK欠乏性蛋白)の影響を含めた総合活性の指標となります。ビタミンK欠乏症の診断やワーファリンなどビタミンK拮抗剤を投与する抗凝血療法のコントロールに用いられます。
*PIVKA:
ビタミンK欠乏時に産生される異常プロトロンビンで、肝細胞癌でも異常産生される蛋白質です。 
HPT 基準値  男性・女性:70%〜130% 
複合因子
(ヘパプラスチンテスト) ビタミンK依存性凝固因子の第II(プロトロンビン)、VII、X因子の活性を反映しており、TTOと異なり内因性凝固阻害物質のPIVKA(TTOの項を参照)の影響を受けません。
第II(プロトロンビン)、VII、X因子の活性のほか、主に肝実質障害の指標として用いられます。 
第II因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第II因子活性 先天性異常による欠乏症や異常症、ビタミンK不足の診断に用いられます。
第U因子はプロトロンビンとも呼ばれるトロンビンの前駆物質で、内因系と外因系の凝固活性に関与する凝固因子です。また、ビタミンK依存性に肝臓で合成されます。ビタミンKは腸内細菌によって産生され腸管より吸収されます。 このため、肝疾患、腸疾患の指標としても有用です。 
第V因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第V因子活性 先天性異常による欠乏症や異常症、凝固亢進状態の診断に有用です。
第V因子は、内因系と外因系の凝固活性に関与する凝固因子です。PT、APTTともに延長の場合は共通因子(II、V、X)の異常が疑われるため、第V因子活性を確認します。
第V因子は、肝臓で合成される極めて不安定なタンパク質です。 
第VII因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第VII因子活性 先天性異常による欠乏症や異常症、ビタミンK不足の診断に用いられます。
第VII因子は、外因系凝固活性に関与する凝固因子です。
また、ビタミンK依存性に肝臓で合成されます。ビタミンKは腸内細菌によって産生され腸管より吸収されます。このため、肝疾患・腸疾患の指標としても有用です。
APTT正常かつPT延長の場合は第VII因子の欠乏や異常が疑われます。 
第X因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第X因子活性 先天性異常による欠乏症や異常症、ビタミンK不足の診断に用いられます。第X因子は、内因系と外因系の凝固活性に関与する凝固因子です。また、ビタミンK依存性に肝臓で合成されます。ビタミンKは腸内細菌によって産生され腸管より吸収されます。このため、肝疾患・腸疾患の指標としても有用です。 
第VIII因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第VIII因子活性 先天性異常による欠乏症や異常症の診断に用いられます。第VIII因子の先天的な欠乏症として血友病Aが知られています。第VIII因子は内因系凝固活性に関与する凝固因子です。また、血中でvon Willebrand因子と複合体を形成しています。このため、von Willebrand病でも減少します。 
第IX因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第IX因子活性 先天性異常による欠乏症や異常症の診断に用いられます。第IX因子の先天的な欠乏症として血友病Bが知られています。第IX因子は内因系凝固活性に関与する凝固因子です。また、ビタミンK依存性に肝臓で合成されます。ビタミンKは腸内細菌によって産生され腸管より吸収されます。このため、肝疾患・腸疾患の指標としても有用です。 
第XI因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第XI因子活性 先天性異常による欠乏症や異常症の診断に用いられます。
第IX因子は内因系凝固活性に関与する凝固因子で肝臓で合成されます。 
第XII因子活性 基準値  男性・女性:70%〜140% 
第XII因子活性 PT正常かつAPTT延長で出血傾向がない場合は第XII因子活性を確認します。
第XII因子は肝臓で合成されます。また、欠乏症は極めて稀で、出血傾向を示さず血栓傾向を示します。 
残尿量、膀胱容量 基準値   
残尿量、
膀胱容量 周術期の尿量モニタリング、神経因性膀胱の診断や治療・経過モニタリング、尿失禁アセスメントに有用です。