〜鉄を叩き伸ばして曲げ芸術品に仕上げます〜

ロートアイアンは,英語で「wrought iron」と書きます。 wroughtはworkの過去分詞で、その意味は加工された、鍛えられた鉄と訳されます。 ドイツ語ではロートアイアンのことをシュミーデアイゼン(Schmiedeeisen)と呼びますが、別に芸術性の高い鍛造品をクンストシュミーデ「Kunstschmiede」と呼びます。 クンストには手わざ、熟練といった意味の他に、芸術という意味もありますので、ドイツ語からの訳では鉄工芸という言葉がふさわしいと思います。 弊社が目指すのは、この鉄工芸品です。

ヨーロッパ文化の中で建築装飾金物として発展したロートアイアンですが、最初は農具や生活用品、武器など主に身の回りの道具として作られていました。 豊かで平和な時代、文化の発展と共にロートアイアンの用途も多様化し、さらに建築金物として防犯と装飾の役割を担った重要な位置を占めるようになりました。  ヨーロッパで見る建物は、どれを見ても素晴らしいものばかりですが、そこに芸術作品とも言えるようなロートアイアンが、数多く使われているのを発見することができます。 芸術的な製品として、建物の美観をいっそう際立たせるロートアイアン、ヨーロッパの建物にロートアイアンのない姿を想像したら、ヨーロッパの建築文化におけるその役割の重要さがよく理解できます。

現代においてもロートアイアンの仕事は、鉄を叩いて延ばし曲げて造形していく、熟練を要する伝統的な手仕事です。 鉄といえば硬い冷たいというイメージがありますが、職人が鉄を鍛えながら生命を吹き込むロートアイアンには、金属とは思えない温かさとやわらかさを感じることができます。 これが、形だけが遠くから見れば似ている、鋳物製品と大きく違うところです。

表札には名前を表示するといった大切な役割がありますが、今はお住まいの顔ともいえる玄関口をセンスよく飾る装飾性も求められています。 ヨーロッパで街の美観を高め、その堅牢さで住まいの安全を守るといったロートアイアンが果たしてきた大切な役割「用と美」、
この「用と美」を基本コンセプトに作られる<シュミーデマイスター>の鉄工芸表札も、名前の表示という表札の大切な役割と共に、お住まいの玄関口を美しく飾る大切な役割を果たします。

画一的な大量生産品が主流を占める現代社会において、現在でも伝統的な手法で作られる芸術性の高いロートアイアン製品は、その価値をますます高めていくものと信じています。