コンタクトによる眼疾患


1、アレルギー性結膜炎(巨大乳頭性結膜炎、GPC)
 ソフトコンタクトに付着した汚れ、主にたんぱく質が抗原となって引き起こされるアレルギー性の結膜炎です。
症状としては@レンズが上方にズレルA目やにが出るB異物感Cレンズが曇るなどです。

治療は、1〜2週間レンズを外して抗アレルギー点眼薬を用います。頻繁に起こりやすい方は、レンズに溜まった汚れに起因するために、定期的にレンズが新しくなる使い捨てコンタクトをお勧めします。特に1Dayタイプがお勧めです。

 まぶたの裏側に炎症を起こしている


2、ドライアイ
 涙液が少なく目が乾燥する症状で、元々体質的に涙液が少ない、あるいは瞬きが少ないなどから発症しやすくなります。近年コンピューター関連が一般化しPCディスプレイを長時間注視するあまり瞬きが少なく、加えて部屋の空気が乾燥してドライアイを訴えるケースが多くなってきています。
また、映画鑑賞、あるいは長距離・高速運転などで瞬きが少なく、冷暖房が効いていて空気が乾燥しているなどのケースもあります。

自覚症状としては@目の乾燥感A異物感Bコンタクトのズレ・ハズレC視力の低下・ボヤケD充血E午後になるとなんとなく調子がおかしくなる、などがあります。また無理をすると角膜に傷がつきやすくなり治療が必要な場合があります。

対処@含水率の低いソフトコンタクトに替える、あるいはハードコンタクトに替えるA涙液点眼薬を点すB意識的に瞬きを多くする、などです。それでも解決しない場合はコンタクトをあきらめてメガネの使用をお勧めします。


3、角膜の傷
 角膜上に現れた眼障害を一般にキズという表現をしていますが、それらにはさまざまな症状があります。
 角膜の傷の原因はいろいろあり、物理的原因、涙液不足、長時間装着、酸素不足、レンズの汚れ、またそれらの複合的原因などが考えられます。物理的原因は角膜とレンズのカーブが合わない、レンズが湾曲している、などです。

症状としては@異物感A痛みB流涙C充血DまぶしいEしみる、などですが、自覚症状が現れない場合もあります。
角膜のキズから感染症を起こし角膜潰瘍など重篤になるケースもあります。
治療は一定期間コンタクトを外して、治療用の点眼薬を用います。

角膜中央部の弧状の染色

ハードコンタクトによる機械的圧迫
角膜表層の線状の染色
コンタクトレンズ下に混入した異物による機械的摩擦
角膜の両端の染色
ハードコンタクトによる角膜の部分的な乾燥
各膜上の円形の固着痕
レンズのカーブがきつすぎてコンタクトの跡が残っている


角膜上皮の広範囲にわたる形の不規則な染色
コンタクト内面の汚れによる機械的摩擦
角膜全域に見られる多数の点状の染色

薬物(洗浄液等)の眼内への混入
角膜上方周辺部の染色

コンタクトによる機械的圧迫
角膜下縁部における染色

睫毛による機械的刺激


4、角膜血管新生
 透明であるべき角膜に白目(球結膜)から血管が新たに進入し、その周辺部が白濁してくる疾患です。原因は酸素欠乏(酸欠)です。ソフトコンタクトを長時間入れすぎ、涙液の不足などが原因です。
最初は自覚症状がない怖い症状です。進んでくると霞んで見える、ボヤケて見えるなどですが、もっと進むと角膜が白く濁ってきて失明にいたり角膜移植が必要になります。目の状態によっては角膜移植ができない場合もあります。一度新生した血管は、コンタクトの使用をやめたからといって元に戻ることはなく、そのまま各膜上に残ります。そのためコンタクト使用に十分な注意が必要です。眼科専門医の定期的検査を強く勧めます。

予防するためには@専門医での定期検査A短時間装用B酸素透過率の良いレンズ使用C乾燥しやすい方は涙液点眼を点すDハードコンタクトにする、などです。
 白目(結膜)から血管が伸びてきて、その周辺部が白濁している。


5、角膜混濁
 角膜が白く濁って、重篤の場合は失明にいたります。コンタクトレンズの無理な使用が原因です。汚れているレンズを長時間装着したり、就寝時外すべきレンズを目に入れたまま寝た、目のキズを放置しておいて感染症を起こした、などです。